夜中に何度もトイレに起きてしまいぐっすり眠れず、ストレスを抱えていませんか。
夜間頻尿を放っておくと、睡眠不足による日中のだるさや集中力の低下、転倒リスクの高まりにつながり、生活の質が大きく下がりかねません。「年齢のせいだから仕方ない」と考えがちですが、夜間頻尿には生活習慣や体の不調、むくみが関連している可能性もあります。
本記事では、夜間頻尿の原因や改善方法をわかりやすく解説し、今日から取り入れられる工夫も紹介します。快適な睡眠を取り戻す方法を見つけられるよう、ぜひ参考にしてください。
夜間頻尿とは「夜に1回以上トイレに起き、睡眠が中断される状態」を指し、臨床では2回以上排尿のために覚醒する場合に問題視されます。二次的に以下のような問題を引き起こし、生活の質を大きく下げる恐れがあります。
50歳以上の2人に1人が夜間頻尿で悩んでいるといわれており、日常生活に支障を感じる場合は早めの対処が必要です。
夜間頻尿は、以下の3つの要因が関係して起こります。
自分のパターンをきちんと見極めることが、夜間にトイレに起きる回数を減らし、ぐっすり眠れるようになるための第一歩です。
夜間頻尿のパターンの1つは、作られる尿の量が多いケースです。通常、就寝中は抗利尿ホルモンが分泌されて尿量が抑えられますが、次のような要因があると多くなってしまいます。
健康な成人の1日の尿量である1,000~2,000ccのうち、3分の1以上が夜に排泄される場合は夜間多尿にあたります。夜トイレに行くたびにある程度の量の排尿をしている方は、夜間多尿を疑い、原因に応じた対処をすることが必要です。
膀胱の容量が少ないと、尿を溜めておけず頻繁に尿意をもよおし、夜間頻尿となってしまいます。通常、膀胱には平均で300mlの容量があり、150mlほど尿が溜まったところで軽い尿意を感じます。
加齢や過活動膀胱・膀胱炎・前立腺肥大症などは、少量の尿でも強い尿意を感じやすくなる原因です。過活動膀胱は、尿が十分に溜まっていないにもかかわらず、膀胱の筋肉が過敏に収縮し、昼夜問わず頻繁にトイレに行きたくなります。
夜に限らず、1日中頻繁にトイレに行きたくなり、少しの尿しか出ない場合は、膀胱の容量が少ないタイプの夜間頻尿を疑いましょう。
眠りが浅く、覚醒するたびに尿意が気になってしまい夜間頻尿に陥っているパターンもあります。睡眠障害を引き起こす病気は、以下のように多岐にわたります。
| 睡眠時無呼吸症候群 | 睡眠中に呼吸が止まる・浅くなることで脳が十分に休息できない |
|---|---|
| むずむず脚症候群 | じっとしていると不快感があり、脚を動かさずにはいられない |
| 周期性四肢運動障害 | 睡眠中に手足が周期的にピクピクと動く |
| 精神疾患 | 気分障害(うつ病・躁うつ病)や認知症など |
加齢にともなうホルモンバランスの乱れや運動量の減少も、睡眠障害の原因です。
大きな病気がない方は、生活リズムを整え、活動量を保つことで睡眠の質が改善し、トイレのために起きる頻度の低下が期待できます。
夜間頻尿を引き起こす代表的な原因は、以下のとおりです。
複数の要因が絡み合って起こっている可能性もあるので、自己判断せず、医師に相談して原因を正しく診断してもらうことをおすすめします。
多尿・不眠につながる以下のような生活習慣により、夜間頻尿になっている可能性があります。
| 夜間頻尿を招く生活習慣 | 理由 |
|---|---|
| 水の飲みすぎ | 尿量が増える |
| 夕方以降のアルコール・カフェイン多量摂取 |
|
| 塩分の摂りすぎ | 体内に水分を溜め込む |
| 運動不足 |
|
| 肥満 |
|
好んで摂取している食品・飲料や、日中の過ごし方が、夜の眠りの妨げになっているケースもあることを意識しましょう。
夜間頻尿は、加齢やホルモンバランスの変化によっても起こります。
加齢により膀胱の柔軟性が低下すると溜められる尿量が減り、少量でも強い尿意を感じやすくなります。
就寝中に尿量を抑える働きがある抗利尿ホルモンのバランスが崩れることも、高齢者に夜間頻尿が多く見られる原因の1つです。昼間と夜で作られる尿量が逆転するケースもあります。
女性は更年期以降、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が減り、膀胱や尿道の働きが弱まって尿トラブルが起きやすくなることが特徴です。骨盤底筋の機能低下による「骨盤臓器脱」は、夜間頻尿の一因として挙げられます。
泌尿器や腎臓・心臓の病気も、夜間頻尿の代表的な原因の1つです。
過活動膀胱・膀胱炎・前立腺肥大症などの泌尿器疾患では、膀胱に尿を溜めにくくなり、夜間でも頻繁に排尿したくなります。
腎臓・心臓の機能低下は、体内の水分バランスが崩れ、夜間に多くの尿が作られる要因です。特に心不全では、昼間に重力の影響で脚に溜まった水分が就寝時に横になることで心臓に戻り、夜に尿が作られやすくなります。
高血圧や糖尿病も、多尿をもたらす代表的な疾患であり、夜間頻尿が病気のサインの可能性もあります。
夜間頻尿は、体内の水分が適切に排出されずにむくんでいる方にも見られることがある症状です。むくみが夜間頻尿と関係する理由は、日中に重力の影響で脚に余分な水分が溜まっていると、横になった際に心臓へ戻り、夜に尿となって排泄されるためです。
体の一部がむくみ、夜間頻尿の原因となる病気の1つに、リンパ浮腫が挙げられます。リンパ浮腫は、リンパ管系の機能障害により、本来なら回収されるはずの水分や老廃物が、体に貯留することで起こる病気です。

がん治療の影響や、先天的なリンパ管の機能不全などが原因で起こり、夜間頻尿以外にもむくみ・だるさ、皮膚の変化といった症状を引き起こします。重症化すると動きにくくなったり細菌感染が起きたりするため、早期治療が大切です。
夜間頻尿が起きている理由がわかったら、原因に応じて以下の改善策をとりましょう。
すぐに取り入れられそうな方法があれば、今日から始めることを推奨します。
以下のような生活習慣の見直しは、夜間頻尿の改善において重要なポイントです。
生活習慣を改善すると、夜間多尿の予防や睡眠の質の向上、ホルモンバランスの乱れによる症状の軽減が期待できます。
1日に必要な水分の量は、体重や年齢によって異なります。腎臓・心臓の病気を持つ方は、自己判断での水分量調整は危険なので、必ずかかりつけの医師に相談したうえでコントロールを行なってください。
生活改善をしても夜間頻尿が続く場合は、医療機関での受診を検討しましょう。夜間頻尿の診察・治療を受けられる診療科は、以下のとおりです。
| 泌尿器科 |
|
|---|---|
| 内科 | 次のような病気・症状のコントロールを行う
|
| 睡眠外来 | 睡眠時無呼吸症候群のような睡眠障害の原因がないか精査する |
| 心療内科 | 精神疾患や強い不眠がある場合の受診が適する |
| リンパ浮腫専門外来 | リンパ浮腫の検査・治療・生活指導を実施する |
夜間頻尿は複数の病気と関連することもあるため、自分の症状に合った診療科で受診し、必要に応じて医療機関の紹介を受けてください。
日中にむくみ対策をして脚に余分な水分を溜めないことで、夜の尿量を減らせれば、夜間頻尿の改善が期待できます。
立ち仕事やデスクワークで長時間同じ姿勢のまま過ごしている方は、こまめに軽いストレッチや体操をして脚の血液やリンパ液の循環を促しましょう。
スッキリとした脚で眠りにつくことで夜間頻尿の症状を軽減できれば、翌朝の目覚めを軽やかにし、毎日をいきいきと過ごす活力につながります。
日中の弾性ストッキングの着用は、日本排尿機能学会「夜間頻尿診療ガイドライン(2020年)」でも推奨されている夜間頻尿の治療法の1つです。弾性ストッキングでむくんだ脚を外部から圧迫して循環を促すと、水分貯留の軽減が望めます。
基本的には、日中に装着し、就寝時は外します。余分な水分が脚に溜まらなければ、昼間のうちに尿として排泄されるでしょう。
弾性ストッキングの着用は、リンパ浮腫がある方にとって治療の中心となる大切な方法です。夜間頻尿の改善だけでなく合併症の予防にも欠かせず、毎日継続して装着することで治療効果を発揮します。
ストレスなく毎日はき続けられる弾性ストッキングを選ぶことが重要です。

リンパ浮腫による夜間頻尿にお悩みの方は、「リンパスリム」をお試しください。
リンパスリムは、リンパ浮腫の圧迫療法にともなうお悩みを解決するために開発された弾性ストッキングで、特徴は以下のとおりです。
重症化や合併症の影響で既製品の着用が難しい場合は、オーダーメイドもできます。夜間頻尿をはじめとしたリンパ浮腫の症状改善のために、ぜひリンパスリムをご活用ください。
銀座リプロ外科では年間800例を超える精索静脈瘤手術を行っております。中でも永尾光一医師はナガオメソッドにより20年以上、精索静脈瘤手術をしており、その手術数は10,000例程度となります。日本ではまだあまり知られていない診療が多いですが、より多くの患者様に気軽に相談していただければと思っております。
c 2019 Association of Microsurgery, Ginza Reproductive Surgery.